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page=2 :手取川七ヶ用水100周年記念式典挙行
あいさつ 理事長 吉田 武雄
本日、ここに、谷本石川県知事をはじめ、多数の皆様方のご臨席を賜りまして、手取川七ケ用水100周年記念式典を開催できますことは、このうえない喜びであり、ひとえに、日頃、皆様方からいただいておりますご支援ご協力のお陰でございます。
また、土地改良区設立50周年となり、合わせまして本土地改良区を代表し、心よりお礼申し上げる次第でございます。
さて、今から数えて百年前の明治36年5月24日、隧道を勢いよく走り出る水に、人々は歓声と驚きの声を発し、花火30発を打上げ、餅をまき、相撲大会や芸妓の手踊りなどが盛大に行なわれました。また、流域の村々では仕事を休み、七ケ用水完成のお祝いの日としたと、記録されています。白山河原において七つの用水の取入口を合併しての通水式を挙行したときのことです。
当時、流域農民の悲願であった手取川七ケ用水の合口事業の竣工と同年に普通水利組合を創立し、以来100年の間、手取川七ケ用水はこの平野の田畑を潤してきました。これは、今日に至るまでの、先人並びに諸先輩の皆様方が幾多の困難を乗り越え努力した賜物であり、その功績をたたえると共に深く感謝いたします。
この百年の流れのなかで、戦後の食料増産体制のもと、かんがい用水路の大改修に積極的に取り組み、管内平野一円を県内最大の穀倉地帯に育ててまいりました。しかし近年は米の生産調整や営農形態の多様化、農村の都市化など、情勢は様変わりしつつあります。
page=2 : しかし、大地に恵みを与えるには、命の水が不可欠であります。さらに、農業分野だけでなく、雨水排水対策、地下水の涵養、身近な生活用水や防火用水としての役割、環境面では親水空間を創出し景観や生態系の保全に努めております。
このように、手取川七ケ用水は地域の皆様の共有財産として、地域全体で守り、受け継がれることが大切であるということからも、農業農村事業を通じて土地改良区が担う役割を地域の皆様に知っていただき、ふれてもらい、育ててもらうことがこれからの使命であると、この100年という記念の節目を迎え改めて思うのであります。これからも万全な用水管理に努め新たな流れを築いてまいる所存であります。
霊峰白山を源とした手取川よりお水をいただくことに常に感謝し、歴史を支えていただいた先人のご苦労を忘れることなく、役職員、組合員が一丸となって、この地域の豊かな農業農村振興に一層の努力を重ねる決意であります。
本日、ご臨席の皆様方には今後とも温かいご支援とご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げますとともに、益々のご健勝とご活躍を心からお祈りいたしまして、手取川七ケ用水100周年記念式典にあたりましてのご挨拶といたします。