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page=3 :はじめに  純農村地帯であった野々市町は、昭和四十五年金沢都市計画区域圏に入って以来、急激な都市化現象が進んできました。農地の宅地化、人口の急増と年々その様相を変え、今では石川県下で人口密度が一番高く、若ものの多い活気ある町となってきました。そして住宅、建物、道路等昔日の面影を見ることは少なくなってきました。  しかし、こうした変革の中にも御経塚町にみられる縄文時代の集落遺跡、末松にある奈良時代前期のものと推定される大寺院跡、中世加賀の豪族富樫・林氏の居館跡。更には土地区画整理事業の取り組みにより、各所で先人の足跡を偲ばせる多くの遺跡の発掘からしても、いかに古くから開かれた町であるかを物語っています。またこれらの文化、歴史を今に伝える数多くの「碑」は、私達の祖先の偉業を讃え、地域共同で取り組まれた事績の記念として建てられていることも、私達の郷土を知るうえで見逃すことの出来ないものの一つです。  本書が、新しい町への歩みの中で、「碑」をとおして先人の残した幾多の文化遺産と地域の歴史を汲み取り、町を愛し育てる故郷づくりと、文化財意識の高揚に役立てばと念じております。    平成四年三月