民話 紙芝居を作った思い出
2011年1月
野々市町本町在住
吉岡 幸三
わたしが定年になって現役を離れたとき、縁あってデイサービスの仕事にかかわりました。その折、入所されている方々の慰安になるのではないか、と思いついたのが日本の民話の中から選んだ自作の紙芝居でした。
まずは青森から「山の喧嘩」、そして2作目は鹿児島の「狸の化けくらべ」。いずれも入所の皆さんと楽しく合唱できるように、シナリオの中に唱歌や民謡をいれて上演の工夫をしましたが、新潟県の民謡おけさ節を入れた佐渡民話「おけいさんの唄」紙芝居が大変うけたことが印象的でした。
その他には、富山県の「黒部の仙人」、福井県の「易者 藤兵衛」、滋賀県の「源五郎と琵琶湖の誕生」などですが、これらは、入所していた女性の誕生地・出身地にちなんだ県の民話で、注文制作でした。
すると今度は、地元産まれの方々から野々市にも民話があるのではないか、そんな意見が出されて町の教育委員会が発行する「野々市の民話」という本に出会ったのです。
最初に取り組んだのが三納町に伝わる「大蛇の池」、つぎに上林町の「美女になった椎木」、そして本町に伝わる「虎猫の手柄」、清金町の「石の神様」とつづきましたが、地元民話の紙芝居工夫として、ナレーションやお爺さんの声、お婆さんの声に配役をお願いし、勿論、かわいい子供の声も声色の出せる方にお願いして、今までにない楽しい作品作りをしたのがいい思い出になっています。
IT時代を迎えて、それら作品をデジタル化し、だれでも見て聞いて楽しめるように、特に町民の方々に知っていただきたいとの思いで「でじたるbook」の1冊として「ののいち民話 夢 ! 紙芝居」を掲載させていただいているものです。
どうぞ、ご覧になってください。