個人の住宅であるため、通常は一般公開しておりません。
水毛生家は、間取りは町家(まちや)であるが、表(おもて)構(がま)えは切妻(きりづま)妻入(つまい)り型の農家風となる北加賀地方の町家としてはきわめて貴重な住宅で、主屋(おもや)、茶室、庭、土蔵が一体となった見事な旧家の空間を構成しています。(表紙参照)
表構えとミセノマの主構造は江戸時代末期以前の形で、野々市の家々が町家化していった初期の段階のものと思われます。茶の間より後方の主屋は、明治前期に建替えられたもので茶室の可夕亭(かせきてい)をはじめとして、京風(きょうふう)に洗練された味わいの数奇屋(すきや)造りとなっています。さらに東に突き出した8畳の茶室は、大正初期に増築されたもので、自由にくだけた趣向の書院風(しょいんふう)茶室となっています。緑の厚い苔に覆われた美しい庭園は旧家(きゅうか)らしい重厚な趣があり、茶室、座敷、可夕亭からの庭の風景は格別のものがあります。(本47)
水毛生家庭園
14-1●宣(せん)如(にょ)上人(しょうにん)消息(しょうそく) 1978年(昭和53)3月12日町指定
宣如は東本願寺の第13代にあたり、江戸時代初めに活躍した僧侶です。1614年(慶長(けいちょう)19)法主(ほっす)となり、宗祖400回忌のため一大影堂(えいどう)を築くなど、本願寺の発展に全力を注いだ人物です。
この文書は、尼(あま)御講(おこう)を行う際、注意しなければならないことを宣如が説明したものです。(本39・47)
宣如上人消息(水毛生家蔵)
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