鬼ヶ窪地区は1996年(平成8)に発掘調査が行なわれました。富樫館跡の堀を確認した場所から南へ250mの付近で、屋敷地を区画したと考えられる溝が見つかりました。この区画は富樫館跡と関連するもので、その周辺地区においては、計画的に整然と区割りされた町の存在を物語るものでしょう。(本33)
蝮土居地区は1998〜99年(平成10・11)に発掘調査が行なわれています。建物跡などは検出されませんでしたが、中世の富樫館跡のすぐ脇を通っていた九艘(くそう)川の上流部分を中心に水路の跡などが確認されています。また、川跡や溝跡の中から出土した遺物には中国製や国産の陶磁器類が多く出土しており、調査区周辺での居住施設等の発見が予想されています。(本33)
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