高橋セボネ遺跡は弥生時代後期の集落遺跡です。1990〜91年(平成2・3)に発掘調査が行なわれ、竪穴住居跡16棟、掘立柱建物跡5棟が検出されました。一時期には竪穴建物4棟から5棟が存在していたようであり、高橋川沿いに展開した当時の村の姿を垣間見ることができます。
この遺跡で特徴的なのは、火災にあったと思われる竪穴建物跡が4棟確認されていることです。燃えて炭化した柱材や焼け土が多く残っており、竪穴建物の構造を考える貴重な資料となっています。また、これらの中には、そのままの形をした弥生土器が残されているものもあり、火災時に取るものもとらず屋内から逃げ出した人々を想像させます。
またいくつかの建物跡からは、緑色凝灰岩という勾玉や管玉など当時のアクセサリーの材料となる石が出土しました。ここは、その様なアクセサリー作りを行っていた村でもあったと思われます。(本32)
竪穴住居跡
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