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page=11 :中世の息吹にふれて 富樫卿奉賛会　会長 　安田彦三 　暑中の候、会員各位におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。 　会長に任してはやくも七年の歳月が経過し、その間、皆様には会の運営および事業に一方ならぬご支援ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。 　平成十年度からはじめられました野々市町史編纂事業も半ばを過ぎ、史資料を収録した資料編三巻が揃うことになりました。 　今回配本の『野々市町史資料編一　考古／古代・中世』には、中世に活躍した林氏や富樫氏の史料をはじめ、富樫館跡・押野館跡の考古資料、富樫氏の氏寺から北陸を代表する曹洞宗の寺院に成長した大乗寺、富樫氏の内紛と加賀一向一揆の中心を担った石川郡一揆など重要な史料が採録されており、激動の時代における先人の生きざまに多少lなりとも触れることができるものと認識しております。 　会員の皆様には、ぜひご高覧いただければ幸いに存じます。 　本会においても、富樫氏に関しての史料やゆかりの人々についての調査研究をさらに進め、会報において皆様に報告する次第であります。 桂川の川沿から嵐山方向を望む（富樫家の前より、京都市右京区）