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page=52 :松金電車　路線パスの増強にともない、昭和30年11月に北鉄松金線が廃止された。大正8年に軌道化、チンチン電車とも称され、当地から金沢への庶民の足として、ながらく親しまれていたが、時代の趨勢というか、自動車社会の到来を前触れするともいえる決定だった。富奥村最北部、国道八号緑沿いにあった同線の太平寺停留所も、以後人々の記憶から薄れて行くことになる。
page=52 :簡易水道　昭和25年の粟田を先頭に、29年までに各集落は一斉に簡易水道に切り換えた。それまでは、井戸から釣瓶や手押しポンプで汲み上げ、バケツなどで家まで運んでいた。電動モーターで貯水槽に汲み上げ、その圧力で敷設した鉛管を伝って各戸に配水、蛇口をひねれば必要なだけ使用できる。 　当時は、まさに画期的な施設として歓迎された。当農協からは、工事資金の融資などが積極的に行われている。30年には、文化台所コンクールも行われた。