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page=29 :明るく開放的な行政棟の窓口カウンター
page=29 :積極的に取り組んでいきたいと考えます。 新市街地は土地区画整理事業を導入し整備中であります。既存市街地につきましても本町地区では、町並み町造り事業等の導入による住民一体となった事業、下水道につきましても未整備地域が残っておりますが、着実に整備を進めてまいりたい。またハード面だけでなく、ソフト面での福祉、環境、教育面についても、町民のニーズを的確に認識する中で施策に取り組んでいきたいと考えております。 司会●北村議長はどのようにお考えですか。 議長●今ほどの町長のお話の通りですが、議会といたしましても町民の声が的確に行政に反映されるよう積極的に取り組んでいきたいと考えております。また、今年は、庁舎の完成と同時に新生野々市町合併50周年という、記念すべき年でもあります。節目として、町民の皆様方が住んでよかったと思える、安心できるまちづくりを進めてまいりたいと思っております。 司会●竺、香山両先生とも建築・都市計画がご専門ですね。歴史的、国際的事例などにつきましても大変造詣が深いと伺っておりますが、庁舎をはじめとする公共建築の、都市における役割についてお考えをお聞かせください。 竺●公共建築は地域の顔です。住民に親しまれるものでないといけません。人に誇れることができるものであり、生まれ育った町が好きだと言ってもらえるような、町を代表する施設でなければなりません。公共建築のあるべき姿ではないでしょうか。  あえて言わせていただければ、今回の庁舎建設においての取り組みは成功だと思っていますし、これからの公共建築のあり方を一新したのではないかと思っています。  他市町にはない、野々市町のアイデンティティーがここにあると、アピールできたのではないかと考えます。  野々市町に住んだ人が、庁舎の形やデザインをなにげなく思い出し、また遠方に出られた方も、野々市町に帰って来たくなるような思いを抱いてもらえることが、これからの公共建築には望まれるのではないかと思います。 香山●海外の事例を申しますと、ベルギーやフランスでは、庁舎がお祭りの会場になっていたり、午前中にはそこで花の市場が行われていたりするところもあります。野々市町は伝統もありますし、広場を活かすお祭りもあり、ヨーロッパに倣った取り組みがあってもよいですね。  近年、国土交通省の中から公共建築を変えていかなくてはならないという声が上がっています。本来、公共建築というのは、町のまとまりを作るために住民が力を合わせて作り上げるものでしょう。タウンホールなどもそうです。そう言う意味では野々市町の庁舎は全国的な先進事例になる機能性を持ち合わせていると思います。 司会●本目は野々市町新庁舎竣工記念座談会ということで新庁舎の設計概要、情報交流館カメリアの概要、そして公共建築がまちづくりに果たす役割、これからの野々市町のまちづくりにおける公共建築について、ご意見をお伺いいたしました。  最後に、香山先生の著書『ルイス・カーンとはだれか』の中で、建築の巨匠カーンが述べた言葉を紹介して締めくくりたいと思います。「都市とは、その通りを歩いているひとりの少年が、彼がいつの日かなりたいと思うものを感じとれる場所でなくてはならない」。私たちはこの言葉のように、子どもたちが自分の未来を夢見ることができる、そんなまちづくりを進めていく必要があるのではないでしょうか。