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==第八節 国民学校==
昭和十六年は日本が太平洋戦争に突入した年である。日中戦争が次第に収拾する時機を失い、泥沼に陥って、その窮余の打開策を南進政策と北進政策のいずれに求めるかなど、日本が運命の岐路に立たされた時であった。
学校教育もまた、戦時色に統一された。すなわち、明治五年の学制発布以来七十年、連綿と続けられた伝統の歴史と幾多の児童と人材を養成し社会に送り出した「小学校」の看板がおろされ、ここに戦争一色の「国民学校」と改称新しい看板が掲げられた。
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