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第十五章 厚生と福祉
(第一節 昔の治療)
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第十五章 厚生と福祉

 

==第一節 昔の治療==

 

第一節 昔の治療

  昔は病気にかかっても薬などがなかったので、わが村のような百姓ばかりのところでは、野にある薬草などを土用に取ってきて蔭干しにしておいて飲んだのであろう。頭が痛いと、梅干しなどを両方のこめかみにはって寝たものである。

  また、衛生的でない家の構造から、のみやしらみなどのいることを、あたりまえと思っていた頃だから、日光消毒なども知らないような村の百姓達には肺病なども多かったらしい。そのほか腸に寄生虫がいたり、到底考えられない昔の治療法が長い間操りかえされてきたらしい。冬の凍傷などは「しんばりが切れた」といって烏瓜の湯で治療した。富山の売薬が唯一つの治療薬として重宝がられていたのである。

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 ▲ 1:第一節 昔の治療 2:第二節 村の医療施設 3:第三節 村の医薬品 4:第四節 墓籍帳と避病院 5:第五節 産婆 6:第六節 伝染病対策と注意書 7:第七節 衛生組合 8:第八節 方面委員と助けあい 9:第九節 託児所と保育所 10:第十節 富奥診療所の開設 11:第十一節 生活用水 12:第十二節 富奥の里親